松尾「この春にAVを卒業する人たちの話ですね。イコール引退ってことですね」
梁井「多いですねー。去年から」
今田「去年がAVでは引退年なんですね」
松尾「わかりやすいとこでいうと、誰がいますか?」
今田「有村千佳ちゃんとか」
松尾「あー知らねぇ(笑)」
今田「あと上原亜衣とか、さとう遥希とか」
梁井「キカタン(企画単体)勢ですね」
今田「要するに(仕事が)出来るキカタンと呼ばれた人たちが軒並み辞めていきましたね」
梁井「マイナンバー説っていう噂がありますよね」
松尾「関係ないでしょ」
梁井「そうなんすよ、すべて想像の話なんですけど、預金と紐づけられちゃうんですよね。会社員してる人は副業がバレやすくなるっていう。まあ誰も会社員勤めしてないか」
今田「マイナンバー説はないでしょ」
梁井「まあ都市伝説ですね」
松尾「たまたまビッグナンバーが相次いで辞めていったんだけど、ウチでいうと…」
今田「本田莉子ちゃん」
松尾「本田さんは去年の夏かな。引退するかもしれないという話があって、ハメドラーを撮ってますよね。本田さんは恥ずカラ(
恥ずかしいカラダ ドMスマイル 本田莉子)とハメドラー(
世界弾丸ハメドラー セックスファイター、夏 本田莉子)」
梁井「PG(
RIKO/女子校生)でも一本」
松尾「BiSキャノでコショージに見せてたやつですね。本田莉子は出来るAV女優で、超スペシャルキャバクラ嬢気質で、キャラクター的に言うとハマジムと相性がいい。素を出せたのが良かった。ハメドラーは、恥ずカラで見せた天然のような計算のようなボケっぷりが面白くて、フリートークが面白かった」
今田「他社はどうなんですかね」
松尾「なかなかフリートークする場がないじゃないですか。インタビューでも設定があったりさ、普通に女の子がしゃべれる機会がないんだよね。だからトークに強い人がハマジムに来るといい表情が出ますよね」
今田「ノンフィクションに強い女優さんと、弱い女優さんといますからね。莉子ちゃんは強かった」
松尾「すべての引退にまつわるけど、自分が決めてても公式の発表を待つって感じだから、ハメドラーは辞めるって区切りは自分の中でついてるけど、言っちゃったら大変なことになるので、みたいな。そういう胸中だったね」
今田「発表までどのくらい誤差があるんですかね」
梁井「半年くらいズレるんじゃないすか。売れてる子は2、3ヶ月先まで撮影の予定が決まってますからね。さらにリリースまで期間が空くので、そうすると半年くらいですかね」
今田「杏美月ちゃん(
あの娘のドキュメント AV女優 杏美月のすべて)もさ、本人が引退って言ってたからビデオで入れたけど、引退作が一向に出ないんだよ!」
松尾「あとさ、ここ最近の傾向でさ、引退作ってなかったんだよね」
梁井「メーカー専属の子だけだった気がしますね」
今田「でもここ最近頑張ったキカタンの子は、割と引退作を撮ってもらってるし、事務所も引退作商法をやってるよね。引退前に撮りませんか?って営業もあるしね」
松尾「今ちゃんは引退作多いの?」
今田「おれ多いっすね。でも引退作じゃない引退が多い気がしますね、一個前みたいな」
松尾「おれも浜崎りお(
恥ずかしいカラダ ラスト 浜崎りお)がそうだ。辞める日まで撮ってるけど、引退作とは打てないですよね。他のところで引退作があるから」
今田「おれ大橋未久ちゃんがそうだったよ、他社だけど。引退作は撮れないけど引退ドキュメントは撮ってくださいって。上原亜衣ちゃんも引退告白ってタイトルだった。引退前にドキュメント撮った方がいいんじゃんってことがあるかな」
松尾「逆に引退作は撮ってない(笑)」
今田「引退前の心境を語るっていうのが多いよね」
松尾「自分としては出来はどうなの?」
今田「結構苦手ですけどね。最後だからちゃんと撮ってあげたいと思うけど、内容が似てきちゃうんですよね。初めてスカウトされた場所に行ってみましょうとか(笑)こないだもこれやったなーみたいな。あとAVから心が離れてる人もいるし」
松尾「でも愚痴とか聞けるからね。俺はそれは嫌じゃない。なかなか現役中は大変だったって話は聞けないから」
今田「逆に開き直って、いろいろ言ってくれる人も楽しいですけどね。浅倉彩音ちゃん(
美熟女ドキュメント 浅倉彩音のすべて)とかも出身大学まで言ってましたからね。すごいなって」
梁井「そういえばPGで撮った川瀬麻衣(
通りすがりのAV女優 川瀬麻衣)もっすね。今年の2月くらいに突然ツイッターで暴言を吐いて辞めていった」
今田「あと、初期から知ってて、引退まで撮ってあげられる人ってあんまいないっすよね。さい子ちゃんはそうなるかな」
松尾「そうですねー。さい子ちゃん(
ビキニグラマラス 八ッ橋さい子)は引退したわけじゃなくて、ハマジムを卒業してもらって他の事務所に入ったんで、いつかそんな時もくるかもしれませんね」
今田「上原亜衣はかたりたがーる(AV女優の裏側リポート かたりたがーる 上原亜衣)で引退の話はしてたの?」
梁井「いや別に。そういう時期じゃないですね」
松尾「リアルでもそういうのは無かった?」
梁井「止めたいけど止めれないって話はあったかな」
松尾「去年の年末に引退作のロケには行ったんだよね?」
今田「100人中出し…」
松尾「どうだったんですか現場は?」
梁井「語っていいほど参加してないからな(笑)」
今田「上原亜衣ちゃんが最後の方に人間らしくなっちゃうんですよ」
松尾「それまではセックスマシーンだったのに」
今田「まあ、正直言って現場が最後に大もめにもめてしまって。詳細は本中さんの上原亜衣ちゃんの引退作を観て貰えれば分かるんで割愛しますけど、段取り的に本中さんは上原亜衣ちゃんが呼びたいと言っていた監督を20人くらい呼んでいたんですよ。ただ本番当日に現場がもめちゃったから、その呼ばれた監督たちは一気に出番が無くなってしまったんですね。そんなかに俺も梁井もいて、結局出番が無くなった俺らはひたすらカレーを食ってました(笑)ちなみに総監督はタイガー小堺なんだけど、もめている部分も含めてちゃんと撮っておきなよって梁井が言ったらしくて、その言葉があったから思いきって色々演出が出来たと感謝してたよ」
松尾「平野さんの『青春100キロ』は見ました?」
梁井「大体見ました。すごい面白いっすけど、男が走るって話なんで意外と地味でしたよ(笑)」
松尾「でも引退作で100人中出しってAVの悪しき習慣だよね。いや、でも正統派なのか」
今田「お祭り開いてもらえる人もいないじゃないですか。何千万もかかってそうなロケでしたよ。俺らそういうの出来ないし」
松尾「今のハマジム的に大きなトピックはかすみ果穂ですかね、4月に一番お世話になっていたアイポケから引退作が出るので、3月末までは他メーカーで出していいですよってことでうちでも撮らせてもらいました。2011年の3月にアイポケで外注として撮らせてもらって、そん時からセックスがすごく出来る人でリクエストはしてたんだけど専属だから撮れなくて。ほんで1年前にかすみさんが引退をする予定だったんだけど、本人が待ってくれと。
かすみさんはAVアイドルとしてデビューして、初期の恵比寿マスカッツとしても活躍して、周りはきれいに辞めていったのかな。みひろ、範田紗々とか。それで本人もNGとか解禁せずにきれいに辞めていくのがいいと思ってたけど、かすみは「しょせんかすみ果穂はAV女優」だと。だったらきれいに終わるってプライドも外して、最後はやり切りたいと思ったと。うんこやってるわけじゃないけど」
今田&梁井「すごーい」
松尾「それで黒人、生中出し、SMとやって、最後のアイポケでの引退作はアナルなんだって。最後にアナルやらなきゃ引退できないのかよって!それがAVっぽいよね。だから引退作のアナルはちょっと前に撮ってて、ハメドラーを撮った時にかすみが言ってたのは、あんま大きな声じゃ言えないけど「これが私の引退作っぽい」って言ってくれてたんで。引退にまつわる彼女の経緯とか思いはハメドラーで話してくれた。本田莉子と一緒でこの子はフリートークが強いし、あれだけかわいい女もいないんじゃねえかなって」
今田「ベタ惚れっすね」
松尾「ベタ誉めだよ」
今田「惚れてるじゃないすか!」
松尾「惚れてるっちゃあ惚れてる。うふふ」
今田「なんか変な感じになってますけど」
松尾「惚れてますよ。ふふ。単純に顔がかわいい。俺の好み」
梁井「体でいうとケツですか」
松尾「いや、顔だよ。体で言うと顔。体もすごいけど、あんまり主張がないんだよな」
梁井「見た目的にも主張が弱いっすよね。だからデビューしたSODの時も3番手、アイポケでも3番手くらいなんすよね」
松尾「そういう自分の努力を主張しないんだよね。どう見たってこの人努力してるだろうなって体なんだよ。実はすごい真面目な人だから、すごくきっちりしてるんだけどあんまり語りたがらなくて。そこがかっこいいんだよな。あと「私ってAV女優じゃん」ってのが周りのAVアイドルとは違う。いい女ですね。ハメドラーは5日間一緒にいましたけど全然飽きませんでしたね」
今田「大体ケンカしますからね」
松尾「してないよ!」
今田「『
YOGA』のイメージが強いだけか」
梁井「5日いたら飽きますよね、普通は。結構好きでも飽きそうだなー」
松尾「ギャラの関係で絡みの回数も制限があって、2回しか絡みがないんですよ」
梁井「5日間なのに!」
松尾「3発になるとギャラが跳ね上がっちゃうんで。なので4泊してるけど、絡みは2回。でも1回は手マンしてますけど」
今田「1絡み手マンってなんすか!」
松尾「ぎゃははは。本当は尻コキをするぞって言ってたんだけど、尻コキまでいかなかった。手マンで終わっちゃったんだよ」
梁井「手マンで1コーナーってなかなか無いですね」
今田「松尾さんは手マン苦手ですよね」
松尾「苦手だよ…指が短いのかな」
今田「ハメ撮りの人って軒並み手マンが苦手じゃないっすか」
梁井「手マンは男優のものですよね」
今田「全身全霊でやらなきゃいけないじゃないですか。カメラ持ってるとちゃんと出来ないんですよね…」
松尾「でもさ結局さ、AVやってればみんな引退しますからね」
ーご自分の引退はどうですか?
松尾「ははははは!自分の引退!」
今田「カンパニー松尾の引退…」
ーそれは話さない方がいいですか?
松尾「いや、何も考えてないですよ」
今田「俺も考えてないな」
松尾「昔はおれ60までやるって宣言してたから。でも何年か前から心変わりして、60までは無理だろって。あと数年じゃないですか、ハメ撮りに関しては」
今田「前から言ってますよね」
松尾「ハメ撮り出来なくなったら辞めたいなっていうのはありますよね。男優のチンポ使ってまでAV撮るかな…それまでに何かが開ければいいんだけど」
今田「俺はさ、松尾さんと10歳離れてるじゃないですか。だから松尾さんが先に行ってくれて、ハメ撮り後はこうすればいいんだって参考にしたいといつも思ってますけどね」
松尾「梁井はそういうの考えてないでしょ」
梁井「全然ですね」
松尾「俺が梁井くらいの時はそんなこと考えてなかったもんな」
梁井「松尾さんのことを考えてみたんですけど、フェティッシュなものだけでも出来るんじゃないですかね。でもチンポの衰えと共にそういうのは衰えていくのかな」
松尾「同時に萎える可能性は高いよね。制作意欲が無くなっていくというか。女に向かっていく力が維持できればいいんだけど。ハメ撮りを辞めてまでやるかな…。もしくは誰かにハメ撮りをやってもらって、俺は手マンかな」
今田「手マンおじさん!」
松尾「みのるみたいに寝転んでるだけになるかも」
今田「バク山さんみたいに糖尿病になると勃ちが悪くなるからな」
松尾「人生の下り坂には思いっきり入ってるから、チンポはどんどん転げ落ちてるかな」
今田「1年ごとに感じるものですか?」
松尾「40から徐々に落ちてきてるよね」
今田「ピークから」
松尾「30代は異常性欲者だったから」
ー40歳の今田さんは下り坂ですか
今田「全然下ってない。こないだも1日で3回セックスしたから。昔は6回やれたけど」
松尾「異常性欲者じゃねえか!」
梁井「監督の引退ってなかなかないですよね。豊田薫さんとか、ヘンリー塚本さんも現役だし」
松尾「そうだね」