AV初出演、撮影編
みなさんどうも、ハマジムのヨッシーです。
そんなこんなで日々の業務をなんとかこなしていたある日、梁井さんからフェラパートを撮ってみないかと言われました。
僕は内心『ついにきたか』と思いました。
出るか出ないかは僕に委ねられていたとはいえ、AV監督を目指し、ハマジムというハメ撮りを伝統としているメーカーとしては、この道はほぼ必然です。
『やってみます』と返事をして、出演の準備に取り掛かります。
と言っても男優として出る部分は性病検査をするだけでした。
どう言った環境で、どう撮るのかは、現場の流れで決まるので、よくわからないままロケにダイブしたのを覚えています。
松尾さんは以前『ヨッシーは背中を押さなきゃいけないタイプだ』ということを言われました。
残念ながらその通りで、自分から『AVに出してください』という度胸がない僕にとって後から振り返ればこれが、一番いいやり方だったんだと思います。
それでも撮影日まではあまり落ち着かず、出演経験のある宮下さんにアドバイスをもらったりしてその日を待ちました。
ロケ当日は晴天で、東京タワーの近辺で撮影を行いました。
僕は体だけ貸すような役回りかと思いきや、撮影内容は梁井さんが女優さんに企画や僕のことを説明して、そこに僕が登場、カメラだけ渡されて、二人きりで女優さんと喋るパートから僕が撮ることになりました。
当日に初めて聞いたので驚きましたが、これも仕事、修行です、やるしかありません。
梁井さんが女優さんと出会いのシーンを撮影しているのを遠目で見ながら待機していました。
ついに呼ばれて梁井さんからカメラを受け取り、女優さんと二人きりになりました。
ここからは僕一人で女優さんと会話をしながら、撮影もしなくてはいけません。
僕にはリアルな女性経験も少なく、テクニックなど皆無だったので、素朴に一人の女性と初対面で出会った時のように、普通に会話をしました。
梁井さんにも聞きたいことを聞けばいいとアドバイスをもらったので素直に話しました。
相手だった女優さんも、あまり恋愛経験が多くなく、ひよっこ同士の二人でした。
ですが女優さんは話しやすく、優しかったので、カメラに映ってるかどうかを心配しながらも、なんとか喋ることができました。
そのパートが終わりホテルに向かいます。
メイクが整い次第、僕の出番が来るのでシャワーを浴びます。
気持ち的には『あぁやるんだなぁ』となんとも言えない気持ちのままで、意外に緊張はあまりなかったのが不思議なくらいでした。
心配といえば、ちゃんと自分の一物が勃つのかどうか、とうまく発射できるかが心配でした。
そして女優さんと二人きりになってシーンの撮影が始まりました。
後になって撮ったものを見ましたが(普通に生きていれば、自分がフェラされている映像を見ることなどないと思いますが、とてつもなく恥ずかしいものです笑、みんなは慣れるもんだとおっしゃいましたが・・・)
まぁ自分の声質から、仕草から、セリフまで僕はこんな人間だったのかと不意に思わされました。
今まで映像を通して自分を客観視する機会がありませんでした。
それがたまたまAV出演だったというだけで、それには何とも思わず、ただ自分の今までなんとも思ってなかった自分の姿を振り返る意味で、なんというか情けなさに呆れる、恥ずかしい気持ちでいっぱいでした。(自分ではもっと男らしくしやべってると思ってたのですが笑)
自分の中で意外だったのは、シーンの中で無事に自分の一物が勃ち、発射までできたことです。
当然女優さんの可愛らしさやフェラのテクニックもありますが、ナーバスになって勃たない人もいると聞いた中で、自分は自分で撮影していて勃つことに驚かされました。
僕の一物はかなりデカいので女優さんも咥えるのは大変だったんじゃないかと思いながら、なんとも言えない気持ちで夢中になって撮影しました。
そんな中で撮影に協力してくださった女優さんには本当に感謝です。
カメラは初心者だったので、いろんな部分で課題は山ほど出てきましたが、なんとか無事に撮影を終えることができました。
(後でその映像をいろんな人が見ましたが、僕の一物のデカさにみんな笑っていました。インタビューも素朴で良かったと評価していただけて、素直に嬉しく思いました。)
終わった後、自分はAVに出たんだなぁという気持ちとまだまだはじめの一歩を踏み出しただけで、これから険しい山がたくさんあるのだろうと思いました。
ですが松尾さんのTwitterに応募した軽い一歩が進んで、こういうことになっていく人生の面白さも感じました。
まだまだなことばかりで、どこまでいけるのか?
目の前の仕事に向かっていくこと、食い下がること、とにかくやってみることが大切だと、今思い返してみても改めて思います。
あの時のシチュエーションも女優さんも東京タワーも忘れません。
Tinder後記 『下北姉さん』編
マッチングをした女性と下北沢で会うことになりました。下北沢…地方出身の僕でも聞いたことがあるサブカルの聖地です。
ちょいと小洒落た古着屋とカレーの町。
若さの溢れる人々がいっぱいで、東京の中で独特な位置を占める場所。
駅で待ち合わせた女性は、僕より少し年上の30代で、見た目はちょっと地味めで、事務関係の仕事をしている方でした。
ですがどこか肝の太さを感じたのでここでは姉さんと呼びます。
二人で街を歩きます。
姉さんは下北によく来るそうで、こっち側にはなんとかがあると僕に親切に教えてくれます。
駅近のカフェにとりあえず入り、アイスコーヒーを頼んでから話を始めました。
この姉さんは、マッチングアプリを6年近くやっていて50人以上と会ったことのある、古参でした。
姉さんは恋愛目的よりも、自分の人間に対する好奇心からやっていると言いました。
印象的だったのは姉さんの話を聞いて、アプリを使う負の部分にも直面したことです。
姉さんの以前会った人の中にはストーカー化して、接近禁止令が出たのにも関わらず、電話をかけてくるような奴もいたそうです。
僕はアプリで危険な人に会ったことはありません。
そんなヤバめな話を近所の迷惑なやつにあったんだよ感覚で話す姉さんはきっといろんな人に会って学んだのでしょう。
人間的にはすごくいい人でした。
そんな話を鶏肉や野菜を煮込みスパイスの効いたスープカレーと共にいただきました。
そんな姉さんもアプリで彼氏を見つけたことがあるそうで、ですがその話を聞けば聞くほどよくわかりませんでした。
日本がギャンブル合法化に進んでいたので彼はポーカーのプロを目指すことにしたそうで、そんな彼を少しの間見守っていたそうですが、結局別れ。
ですが今でもやりとりがたまにあるという。
どこかの誰が言った男女の友情は恋愛が終わった後に始まる、そんなとこだったのかなぁと思いました。
それをソファとラグでくつろいだ雰囲気のカフェで、皿とは思えないおしゃれなプレートにのった濃厚なガトーショコラと一緒にいただきました。
そんな姉さんの興味深い話を、夕方まで聞いて駅で別れました。お互いの人間図鑑にまた新たなキャラが一人加わったことでしょう。
そんな愉快な時間で唯一残念だったのは、実は僕がコロナ療養明けで味覚がほとんど無かったことです。
(そんな時にアプリで会うのかよというのはナシです)
だからこの時食べた美味しそうな下北のスープカレーもカフェのガトーショコラも全く楽しめなかったのでした笑
