hmjm編 その1
みなさんどうも!ハマジムのヨッシーです。
前回の続きですが、車の事故処理がひと段落した頃、ある日僕は朝の発送を手伝っていました。
そこに松尾さんがやってきて、『車の修理代150万かかったよ』と、さらっと言いました。
一瞬の沈黙、その後、会社のみんなは『すげぇな』とか『そんなかかるのかなぁ』という反応で、そこに僕を責めるニュアンスは微塵もありませんでした。
僕はといえば、今回は保険で賄われたのが幸いで、そうじゃなかったらと思うと血の気が引き、もう絶対に事故りたくねぇ!という思いでヒヤヒヤしていました。
(今更ながらコラムのタイトルが皮肉めいた感じになってきています…笑)
このような出来事で、普通の会社なら、怒鳴られたり、果てはクビにされたりするような
中でハマジムという会社は、時には笑って優しく、時には責任をもつ厳しさをもって、僕に日々さまざまなことを教えてくれました。
今回は勤めて半年の僕がこの会社について感じたことを書きたいと思います。
初めにこのハマジムはAV業界の中でも、特異な位置にいるメーカーです。
それは大手のように大きくはなく、けれども他の中小メーカーのように、流されていくわけでもなく、確固とした独自のスタイルを持ち、支え合いながらも、基本は自主独立の精神を重んじるという意味や、ハメ撮り、ドキュメンタリーと言ったらハマジムという業界での立ち位置も含めて、他にない特異さ、クールさを持っています。
そんな会社は原宿にあり、会社にはAVが溢れ、タバコが吸え、バイク、サッカー、麻雀、美味しい食べ物、お笑い、ゲーム、料理、その他にもトピックがありますが、そんな話題がいつも飛び交っています。
この環境を最初、外から見た僕はやんちゃ男子高校生の部室とか、主流なんて気にしない大学生の溜まり場のように思えました。
ハマジムの男臭さはその辺からきているのかもしれませんが、そういうのが好きな男の子にとっては天国でしょう。
ですがそんな会社には、民主主義的な考え方が根っこにあります。
少数精鋭の会社だからこそ、連絡、相談、連携を密にとって、問題が起きたときは皆んなで話し合って解決する。
(僕がマッチングアプリでデートを計画した時も、それぞれの立場で意見を交わして頂きました笑)
これが当たり前のようで難しい。僕自身過去にいろいろな会社を渡り歩いた経験がありますが、その時うまくいかないなぁと感じたことの一つがこれでした。
ここでそれがうまくいくのは、任せられた仕事をきっちりやる前提はありますが、一人一人の趣味、考え方、経験、人柄を尊重する、独立した存在として捉えているのがあるのかもしれません。
だからこそ、はっきり言われるところもあるし、言わないといけないところもある。
ですが一人一人の要望は、受け入れてくれることの方が多いです。
僕が見たこの会社は、一般の会社のように、役職などの線引きが、それほど濃くなくて、独立した人が集まって会社になっているような、自由で自然な結束を感じました。
(国があって人がいるのではなく、人が集まって国ができるという考え方に似ているかもしれません)
その中で僕は一番下っ端の修行中の身ですから、必死に前を追っかけて、走らないといけない部分もありますが、ハマジムの居心地が良いと感じます。
他のメーカーさんを訪問する機会がありましたが、本当に一般の会社みたいで(社員さんもスーツ着てたり、デスクワークが多かったり、内装もオフィス感が溢れていました)驚いたのを覚えています。
AVだから特別ゆるいというわけでもありません。
コラムの1回目にも書きましたが、セックスを取り扱っている部分以外は、ほとんど実務の面でも一般企業と変わるところはないように感じました。
その中でハマジムは一般企業、他のAVメーカーと明確に違う点が一つあります。
それはよく世間で聞くような『飲みに行こう』とか『ご飯』などの誘いがほとんどないことです。
一般の企業なら、上司に付き合わされたり、同僚とストレス発散に行ったりするのでしょうが、ここは違います。
お酒を飲む人があまりいないという点もありますが、みんなプライベートや家族との時間趣味を大事にしているのもありますし、社風と言えば社風です。
でもだからこそ、たまにご飯を食べに行こうとかになると、みんな根は愉快なことが好きなので、それだけでワクワクするような雰囲気になります。
皆んなご飯だけサクッと食べて帰ります。
でもそんなたまにあるご飯が、振り返ると何気ない思い出になっているのです。
僕はふと思いました。もしかしたら、このようなゆるさもあるけれど、しなやかに繋がれた自立した関係性が、物事がうまくまわる一つの良い形ではないかと?
言い過ぎかもしれませんが、そんなところや作品も含めて、珍しい会社であることは間違いありません。
次回はそんなハマジムという会社のメンバーについて、僕から見た印象を書いていきたいと思います!
Tinder後記
ある女性とマッチして、日曜日に渋谷で会うことになりました。
待ち合わせのお店は壁に沿ってカウンターがあり、各テーブルに灰皿が置かれ、今どきタバコの吸える珍しいカフェでした。
僕が先に着いて、ひとまずトイレに行ってる時に相手から連絡が入り、戻ると座っていた席の隣に女性が座っていました。
26歳くらい、カラコン入れて、ガラシャツ着て、ハイライト吸ってて、大きなリュック背負ってる、髪を前で分けた細身の中性的な女子が今回のマッチしたお相手でした。
会う前に見たプロフはマスクをしているのが多いので、大体の場合イメージとは違うなと思うものですが、彼女の場合でもそうでした。
人見知りそうな感じを強く受けました。
自己紹介をして、話を聞くと更に変わっていて、恋愛感情がよく分からないとか、人間探究の好奇心でアプリをやっているとか、彼氏はいたことないけど、ハプバーには行ったことがあるというなかなかの強者でした。
僕もそのときは、アプリをやる動機が、好奇心だったので、面白がって話を聞きました。
友達のような感じで終始しゃべっていました。相手との関係の発展はリハビリ中だったので、望んでいませんでした。
結局彼女とは、コーヒー飲んで、一緒にタバコを吸って、だらだら身の内話をして終わりました。
帰り道が一緒だったので、日曜に出ていた屋台や客でごった返した代々木公園を通りました。
それほど背は大きくなかったですが、その人混みをリュックを背負って、ずんずん進んでいく彼女の後ろ姿から、彼女の人間探求の好奇心はまだしばらく続いていくんだろうな…と思ったのを覚えています。
彼女と会ったのはそれ一回で終わりました。
