自身のバストサイズが安定してきた女子高生時代。夏。衝撃を受けたことがあります。
朝、通学電車から降りて駅からの坂を下り、校門を抜けて下駄箱に入り、一気に三階まで階段を上がる。教室に着き、カバンを机に置き、ハンドタオルを取り出す。
じわりと汗がにじんだ首元、べたべたとした不快感を覚える腕を拭き、スカートからシャツを引き抜く。シャツの下のお腹、背中を器用に拭きあげ、更に用心深く脇も拭く。
ふと、ブラジャーに引き寄せられた控えめな谷間に意識が注がれる。
お腹に汗をかくなら、胸にもかいているかしら。
何の気なしに。躊躇なく。指を挿しこむ。
衝撃。
びっしゃびしゃである。
個人差はありますが、女の子はあまり汗をかきにくい生き物であります。
私自身も、あまり汗をかくタイプではなく、夏であっても、通学・通勤時、運動時以外は私生活であまり汗をかくことはありません。脇汗、背中汗はかいても、額に汗が滲むなんてことはそうそうないですし、正座をする機会があってようやく「あ、肌と肌が触れ合ってると汗ってかきやすいんだなあ」と実感するくらいです。汗をかくことは私にとって非日常であり、なにかに一生懸命になったときに発生するものでありました。
だから、自身の意識とは裏腹に、女子高生御用達の分厚いハンドタオルをも簡単に濡らしてしまうほどの水分量の汗をかいた谷間に、衝撃と謎の興奮を覚えつつも、最初は焦りました。
「これはただ私が汗っかきなだけなのか…。それとも女の子ってみんなこうなのかしら。もし女の子がみんなそうであるならこれは…。」
真実を確かめるべく、私は聞きこみ調査を実施しました。
しかしながらこの聞きこみ調査も、私が望むような答えはなかなか得られませんでした。
体育の時間に、校庭を走り終え、周りにいる友達に「うわ、すっごい汗!谷間の汗やばーい!」と話を振っても、「ねー、やばいねー。」という薄い同意や、「へ〜。」という関心のない返事。さらには「え〜そう?脇のほうがやばいんだけど〜。」という否定。
「え?マジで私だけなの?」という不安に駆られた私は、わりとバストが大きめの親友にどストレートにきくことにしました。「ねぇりおちゃん、谷間ってめっちゃ汗かくよね?」親友の胸はおおよそD〜Eカップ。ブラジャーをしていなくても谷間ができるほどの巨乳。彼女に「NO」と言われれば私はただの汗っかきということになり、「YES」といわれれば女の子はみんな谷間に汗をかいているということになる。りおちゃんの答えは。
「え〜めっちゃかくよ〜、びっしょびしょになるでしょ〜。一番かくわ〜。」
やった!私汗っかきじゃなかった!よかった!なーんだ女の子ってみんな谷間に汗かくもんなんだ!と、安堵したのもつかの間、私は気づいてしまいます。自身の谷間にかいてしまった汗を知った時、衝撃と謎の興奮を覚えてしまったその理由に。
え?今まで気付かなかったけど、女の子っていいにおいさせてキラキラさらさらしてるのに、みんな谷間びっしょびしょなの?
これってエロい!
かきやすい部位に滲ませる程度しかかいたことがない汗が、女にしか持ちえない場所に、女になる過程に成長してきた場所に、こんなにも侵略している。自身で抑えることはおろか、気づくことすらできない。気付く事ができないから、話題にもならない。なのにこんなにも、谷間はびっしゃびしゃである。場所が場所だけに容易に拭く事も出来ないこんな場所を、人知れず女の子たちはびしゃびしゃにしているんだ!
エロい!なんてエロいんだ!わーい!
しかしながら、なにかが引っかかります。
りおちゃんは谷間に汗をかくことを知っていたのに、聞きこみ調査では周りの女子からの反応は薄かった。なぜここまで意識に差があるのか。またなぜ世間にこの谷間に汗をかく現象が知られていないのか。
なぜなのか…。りおちゃんと、みんなと、私の違い…。谷間…。谷間への意識…。バスト…サイズ…?バストサイズ!!!!
バストサイズ、というものは個々に発達するものであり、その発達の度合いや速度は人によってバラバラです。そしてその成長は思春期から始まり、その思春期の間に学校で教わる性教育のなかで、個人差があるものなので気にすることはないと教えられます。気にすることはない、といわれるものほど気になるもの。個々でバラバラに発達するバストは、小さすぎても大きすぎても思春期の少女達のコンプレックスになりやすいものです。デリケートなバストの問題を、同性同士であっても口に出せる少女は多くはいないことでしょう。その上学校教育で、気にするものではない、と教えられるわけですから、少女達はバストに関する問題を自身の中にとどめ、誰かと共有することをしないため、個々の中で解決しようとします。そういった少女の葛藤、コンプレックスを題材にしたエロ漫画やエロ小説はたくさん存在します。実際エロいですし。
その中で、そういった背景のなかで、貧乳コンプや巨乳コンプと違い、なぜいままで谷間に汗をかくという現象が露呈してこなかったか、題材にされなかったかといえばそれは生理現象だからです。
少女にとって谷間に汗をかくという行為がエロになるどころか話題にすらなりえない生理現象だと少女達の脳内で整理され終えているからか、もしくは谷間なんて存在しなくておっぱいに汗をかくなんて全く知らない少女がいるからなんです。
これめtttttttttっちゃエロくないですか!
生理現象だからと話題にもならず、むしろそんなことすら知らない少女もいるなかで、谷間ができる女の子だけおっぱいびssっしゃびしゃにしてる事実えrrっろろっぉぉぉぉぉぉxっぉぉぉぉx!!!!!!
みんな!あの通学時間がかぶる女子高生も!電車にぎりぎりで滑り込んでくるOLも!応援しているアイドルの女の子も!買い物袋を運ぶ主婦も!みんな生理現象だからと、当たり前のことだからと、汗かいて気持ち悪いぐらいの感覚でみんなおっぱいびっしょびしょなんですよ!めっちゃエロい!!!おっぱい成長途中の少女から、大人になってセクシーなレースの下着をつけている女性までみんなびっしょびしょ!
しかも気付かない!気付かないうちに!
おっぱい揉んでおいて「もうほらここがこんなびっしょびしょだよ、なんでかな?」って男優が言いながら女の子のパンツまさぐってるAVのワンシーンの比じゃないですよ!そりゃおっぱい揉まれたらマンコは濡れるわ!
ほんとに一切の感覚なくびしょびしょですから!汗をかいてるときにいま水分でてるなあなんて感覚ないじゃないですか。額を汗がたらーっと通過して初めて、汗を掌でぬぐって初めて水分を認識するわけで、逃げ場のないむっちむちの谷間はいつまでたっても濡れ濡れであることなんて誰にも、自身にも分からないんですよ!えろーい!
というわけで、誰も知りえなかった女の子の谷間におこっているエロ現象を、ユキちゃんがここで暴露しておきます。ちなみに私は谷間にかいた汗、私が気付かないうちにかいたものを男の子に舐めとられたいと思っていますが、セックスの最中なんかは私の控えめな谷間にかいた汗よりも男性側がふーふーいいながらぼったぼた垂らしている汗の量が尋常ではないのでなかなか言い出せずにいます。無念。